スウェーデンの音楽家・作曲家であるスヴェン・ワンダー(Sven Wunder)が5作目のアルバム『Daybreak』をリリースした。

スウェーデンの音楽家・作曲家であるスヴェン・ワンダー(Sven Wunder)の5作目となるフルアルバムの冒頭を飾る2曲――「Setting Off」から「Misty Shore」へ――では、フルートが導くアンビエントからベース主導の完成されたグルーヴへと発展し、日の出を力強く表現する。自然界でもっとも美しい瞬間のひとつを完璧に捉え、さらに聴き手を畏敬の念に包ませる作品はそう多くないが、『Daybreak』はその最初の5分間でそれをやってのけるのだ。

Sven Wunder © Aron Pelcman
Sven Wunder © Aron Pelcman

『Daybreak』は太陽の一日を表現した作品である。タイトル曲は、シンプルながらも重厚感のあるギターとフルートのリフ、そしてファンクの領域にまで迫る前面に出たベースラインを伴う、風に舞うようなストリングスの行進で、朝の充足感をさらに描き出す。それは冷え込むキャンプ場での一杯のコーヒーであり、一日の始まりに深く冷たいプールへ飛び込むワークアウトのようだ。ペル・テキサス・ヨハンソン(Per Texas Johansson)による巧みなフルートは、これまでのワンダーの作品以上に重要な役割を担っている。それというのも、この楽器が「Still Moorings」での朝から昼への移ろいや、「Scenic Byway」の見事な揺らぎの中で音楽の均衡をもたらしているからである。

本名ジョエル・ニルス・ダネル(Joel Nils Danell)であるスヴェン・ワンダーは、本作で、仲間の音楽家たちを招き、一日の情景を描き出す。エリック・アルヴィンダー(Erik Arvinder)はストックホルム・スタジオ・オーケストラ(Stockholm Studio Orchestra)のストリングスを指揮し、「Resting Place」や「Warmer Air」で朝から正午にかけて太陽が高く昇るイメージを、軽快さと壮大さをもって音楽で表現している。「Turning Tides」では、太陽が沈む瞬間をストリングスが盛り上げている。ヘリオセントリクス(Heliocentrics)の共同創設者でドラマーのマルコム・カットー(Malcolm Catto)が見事なビートを刻み、最後の曲ではマティアス・ストール(Mattias Ståhl)のマリンバ(彼はこのアルバムでヴィブラフォンも演奏している)が加わっている。太陽の一日は「Liquid Mountains」で明るく祝祭的なトーンをもって終わりを迎える――それは意識そのものの終焉ではなく、あくまで光の終わりを告げる瞬間にすぎない。ここうした細やかな心配りと敬意は、日々の輝きを喜びをもって見つめる姿に包まれており、次に太陽が姿を現すのを心待ちにせずにはいられなくさせるのだ。